3Dキャラクターの「お化粧」〜動物編
 [ infomation - 2000.7.9 ]


先日、「CGIクリエーター」育成を意識した講座を開催しました。特に募集はしませんでしたが、(口コミだと思いますが)かなり集まっていただきました。いつも突然、行う非公式なゲリラ講座は、実験的な内容です。(正式な講座として完成するまで続けていこうと思っています。できれば、オンラインでチャレンジしたいのですが。)

さて、今回は「Photoshop お化粧」の動物編ということで、実際にコミックを作成してみました。「ジャングル仁侠」(いかにもB級マンガ的)というハード且つシュールな動物漫画を題材にしました。使用したアプリケーションソフトは、「Photoshop 5」と「POSER 4」です。
「POSER 4」は、3Dフィギュアデザインツールとしては低価格で使い勝手も悪くありません。Windows、Macintosh、両プラットフォームにも対応しています。(Photoshopを使って)前回のレポートと同様の処理を施していますが、若干、アニメーションのセル画のイメージ近づけています。陰影を残してしまうとリアル過ぎて、”絵”としての面白みが感じられなくなるからです。

3Dキャラクターのメリットは、”絵決め”の試行錯誤が容易なことです。「ライオンの口をもう少し閉じて、眉間にシワを.......」といった処理が簡単です。照明の使い方によって表情もずいぶん変化します。Photoshop でセル画タッチにしたい場合は、照明の設定(陰影の出し方)についても、考える必要があります。今回は、影のベタを濃くするために強めの光をあてました。

下の画像は、コミックの一部ですが、(ストーリーがハードなだけに)キャラクターの表情には”愛敬”を付け加えました。POSER 4 の馬フィギュアをそのままレンダリングすると、かなりリアルになってしまいます。Photoshop では、できるだけユーモラスな表情になるように”お化粧”しています。

3DCG-コミック「ジャングル仁侠」

3DCG-コミック「ジャングル仁侠」

具体的な処理のプロセスは、前回同様、Photoshopに読み込んで、輪郭を抽出。(アウトライン化はいつもの技法を使用。) 続けて、強いぼかしレイヤーを作成して乗算(合成モード)で重ねます。
今回は、セル画タッチにするため、色相・彩度を細かく調整しています。(このプロセスは、わりと重要な作業です。)

左の画像を見てください。キャラクターに細かな断線が描かれています。これは、動物の縞模様の残骸?です。POSER 4 でマッピングを施した状態でレンダリングを行った画像を使うと、このようになります。3D画像として、そのまま使う場合はこれでよいのですが、Photoshop でお化粧する場合は、”スッピン”の方が適しています。つまり、マッピングをOFFにして模様の無いツルツルのキャラクターでレンダリングした方が、Photoshop で調整しやすいのです。

3DCGで動物、Photoshopでお化粧

POSER 4 で動物モデリング

この実験コミック「ジャングル仁侠」は、重要な要素が1つ足りません。
それは、作家のオリジナリティです。POSER 4 のフィギュアを使って、Photoshop で化粧しただけですから当然のことなのですが、作家の感性が感じられないコミックは問題です。アマチュア漫画家とCGIクリエーターのコラボレーションを核にして、このレポートを書いているのは、やはり”コミック作品”を前提にしているからです。

今回の実験コミックのレベルであれば、CGIクリエーター1人で創作することができますが、漫画のエレメントを活かしたオリジナリティ溢れる作品にするには、作家の感性が不可欠です。いつも書いていることですが、今回のようなトレーニングは、あくまで”型稽古”でしかありません。この”型稽古”によって、CGIクリエーターの技術(技)アップと創作持続力アップが実現します。

今まで、せっかく実力があるのに持続して創作できない人(予告編で終わってしまう人)をたくさん見てきました。素晴しい作品を発表していても、次が続かないのです。とても、もったいない....と感じています。”型稽古”にこだわっているのは、創作持続力がないとパワフルな漫画制作に耐えられないからです。

プロの「CGIクリエーター」とは、アマチュア漫画家のオペレーターではなく、アドバイザーでありディレクターと考えた方が正しいかもしれません。これらを実現するために、できるだけ早く講座を設定して”技術(技)と感性の融合”をクリアできるカリキュラムを考えていきたいと思います。



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 代表:境 (office@admn.com)



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