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「FLASH
GROOVE!!!」も第3回となりました。(ガイダンスを入れると4回目なんですが。)
もう7月に入ってしまいました。「しかし、梅雨なのに、晴れますね。」‥と教室では言いますが、オンラインだと北海道の人もいますので、通じないんでしょう、多分。(実は、私は北海道出身、梅雨なんて東京出てくるまで知りませんでした。ゴキブリも東京で初めて見て、感動した覚えがあります。単に私が無知だったのかもしれませんが‥。)
以下、今日の講義における雑談です。(あまりに長いので、講義配信では大幅にカットしています。雑談、長過ぎる、ちょっと反省。)この「講師からの一言」も主旨が変貌してきましたね‥。
先週、Webクリエーターの育成についての意見交換会がありました。Webクリエーターといっても、いわゆるデザイン系ではなく、Webを駆使して作品を発表するアーティスト(作家)系です。今までは、無理してるなぁ〜と感じる作品が多かったのですが、最近は違いますね。Webという特性を活かすことに成功している作品が増えてきました。ケイトリン・フィッシャーの「These
Waves of Girls(http://www.yorku.ca/caitlin/waves/)」は、文章、画像、音をうまく融合させていて、表現としても面白い。(Flash
ムービーも使っています。)海外では、公開されてる作品を出版社の編集者などが閲覧して、採用したいと思ったら、直接、Webクリエーターと契約するんです。
実は、dream render と連動した形で、Webクリエーター育成のための企画を進めています。そのために、新しいオフィスも借りました。(このオフィスでは、常時接続のブロードバンド環境で実験を始めました。まだ、1.5Mbps
のレベルですが‥。上の写真は、オンデマンド配信をPower Book G4 で見ているところです。スゴイですね‥。)
dream render では、デザイン系Webクリエーター、こちらのプロジェクトでは、アーティスト系のWebクリエーター、といった形に分けています。デザイン系の方は、大変ですね。習得することだらけ‥。もう、タダでWebクリエーターを見つけようなんて無理な時代です。専門の人に依頼して(ちゃんとお金を払って)、Webクリエーターを見つけてきてもらうしかありません。”Webクリエーター募集”じゃ、来ませんよ〜。テレビでも顔にモザイクかけているじゃありませんか、ん〜あれは引き抜かれるのを防ぐためなんです。(実は、私も過去にスタッフを引き抜かれた経験があります。悔しかったね。でも、いい勉強にもなった。)
いわゆる”Webデザイナー”という層で業界を見れば、心配ないんですね。「Webページが作れる」とか、「Flash
が使える」といった大まかな基準でみれば、優秀な方々が大勢いらっしゃいます。家事などがあって外に出ず、ネットだけで活躍されている方もいます。(きちんと丁寧な仕事をしていただけます。)私たちのガイドラインにおいて、”Webクリエーター”というのは、仕事のプロセスを管理できる(目標管理できる)、つまり表現技術だけではなく、ビジネスを意識する部分まで踏み込んでいます。ですから、他分野の勉強も必要なので、大変なんですね。
デザイン系Webクリエーターの場合は、依頼する側に”何を求めるか、求めないか”という基準が重要なんです。そうしないと、「なんだ、そんな事も知らないの。使えないなぁ」なんて、ぼやくことになります。ぼやかれた人もイヤ〜な気分になりますよね。私も昔は、とりあえずデザイナーを集めておいて、「さぁ〜、今日は何を頼もうかな」なんて、やっておりました。だから、チグハグでしたよ。しまいには、「あのデザイナー覚えが悪いな」って‥、そういう方向へ気持ちが流れてしまうんですよね。”とりあえず症候群”から、管理者のエゴまで、いろいろ経験しました。「あのデザイナーにちゃんと指示してあげよう」ではなく、「あのデザイナーを困らせよう」って。”何を求めるか、求めないか”を決めるのは、大変な作業なんですが、きわめて重要なことなんですね。
‥って、また「FLASH GROOVE!!!」とは、ぜんぜん関係ない話題でした。
(と言いながら、また雑談に入ってしまう。)
Webクリエーターの育成についての意見交換会で話題になったのは、”スター”の存在です。スポーツでいえば、メジャーのイチローやサッカーの中田など、ですね。クリエイティブ業界にもいますよね。特にゲーム業界には多いのかな。この”スター”が存在するかどうかで、層の広がりが異なってくるんです。
例えば、ほんとに限られた小さなカテゴリー、「デジタルコンテンツのオーサリング」という世界で見てみます。インターネットが普及する前‥、オーサリングツールといえば、”Macromedia
Director”でした。学校でも「Director」は超人気授業。プロのクリエーターたちは、オーサリングの技術を磨くために、ある人物に注目していました。”Marc
Canter(マーク・キャンター)”という人です。”Macromedia
Director”を開発した人として有名な方です。1992年には、ニューズウィーク誌の「インタラクティブメディアの先駆者達」のひとりとして選ばれました。我々は、このキャンターさんのオーサリング・テクニックを学びたくて、必死だったわけです。要するに”スター的存在”だったんですね。キャンターさんのテクニック紹介は、Director
の開発者としての説得力ある実践的なものでした。「自分の思い描いた通りに制作できるようになりたい」、そんな思いを叶えてくれる内容でした。
そして‥遂に、伝説の教材「MediaBand
Construction Kit」(MediaBand設計キット)が発売されたのです。キャンターさん制作のオーサリング教材です。Director
のどの文献にも解説されていなかった、スクリプティングのスーパーテクニック満載で、しかも「MediaBand」という商品を題材に、仕掛けを解説しているので、とても実践的でした。(つまり、自分の仕事にすぐに応用できる。)メーリングリストなどでも「あの作品のアレ、どうやったら出来るんだろう」という隠された技法についても、紹介されていました。Director
の開発者が教材つくるなんて卑怯だ!‥と言った人もいましたが、ほとんどのクリエーターには歓迎されたはずです。この教材が発売されて、あきらかに業界全体がレベルアップしたと思います。(その後、発売されたCD-ROMタイトル作品にも影響していました。)
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カラーのテキストに掲載されているフローチャート(「MediaBand」メディアバンドのMAP、派手だがイメージしやすい)
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謎解きが魅力的なキャンター氏の解説書
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この「MediaBand Construction Kit」という教材に影響を受けて、私も教材をつくりました。「Design
Tutor for Mac II Internet Graphics」です。(↓下の画像)日経BP社さんから発売しました。あまりに凝り過ぎたので、編集者の方に御迷惑を‥。(いつものパターンですが。)魅力的な実践教材をつくろう!と思ったのは、この頃なのです。

さて、Flash ですが、こちらの世界には、キャンターさんのような存在がいません。Flash
というソフトは、Macromedia社に買収されてから、(かなり強引に)バージョンアップしてきました。でも、まだオーサリングツールという領域には入っていないのかもしれません。Director
なら、グラフィックソフトも簡単に作成できるのですが、Flash では画像保存ができません。(描画の仕組みができても画像ファイルとして書き出せない。許可されていない。)つまり、あくまでWebエレメントという位置付けなんですね。(スタートがWebアニメーションツールですから当然なのかもしれませんが‥。)それなら、「Flash
はベクターグラフィック・エレメントで、プログラミングは、Director でいいじゃない?」なんて話しになるんですが、そうもいかないようです。いろいろ微妙なんですね。
Flash といえば、この人!そういう人物を期待したい‥、そう思っています。時間があれば、世界中のWebをまわって探しています。キャンターさんのような、開発者でアーティスト、という人も増えてきていますので。(スター的存在がいるだけで、その世界が広がるんですね。この効果は欲しいですね、早く。)でも、日本は少ないですよ〜。Flash
作品が‥。ユーザーは多いんですが。企業のトップページ用のイメージアニメーションか、インタフェースくらいなんですね。(仕事をとるためのポートフォリオでもいいんですが‥)オリジナル作品というのは、なかなか作る暇がないのでしょうか‥。ないんでしょう、私もそうですから。(でも、実は暇はあるんです、意欲の問題なんですね。自己反省‥。)
[2001.7.2]
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